20 1月
<昭和初期のカレー事件>
最近、食品偽装事件が多発しているわが日本。
大正時代にもこの偽装事件が世間を騒がせました。
当時、カレーといえばイギリスのC&B
(クロス&ブラックウェル社)のカレーパウダーが
最高級品と謳われていました。
これに負けじと国産のカレー粉も次々と発売されていきます。
「ハウス食品」の前身「浦上商店」が、
「ホームカレー」の製造・販売に乗り出したのもこの頃。
しかしながらプロの間では、イギリスのC&B社のカレーが
最高級品と称されていました。
そんな中、事件が起こります。
1931年(昭和6年)、偽造したC&B社のカレー粉の缶に、
国産のカレー粉を詰め替えて販売した偽装事件が発覚!!
もちろん大きなニュースになりました。
人々が注目したのは偽装された事自体の事ではなくて、
「中身を詰め替えられたことに誰も気づかなかった」事でした。
つまり、国産のものもイギリスのものに
劣らず美味しいという証明になった事件でした。
この事件をきっかけに国産カレー粉が飛躍的に
販売数が伸びたということです。
結果として日本には良かった事件ですが
くれぐれも偽装はイケマセンよ!
3 1月
<カレーは文明開化と共にやってきた>
ペリーの浦賀来航以来、日本の鎖国体制は事実上崩壊し、
横浜周辺にたくさんの欧米人が住みつき、それにともなって
「洋食」も少しずつ日本人の間にも広まっていきました。
明治5(1872)年には早くも西洋料理の本が出版。
その中にはカレーの作り方がすでに掲載されていました。
『西洋料理通』のカリードヴィル・オル・ファウル
冷残の子牛の肉或いは鳥の冷残肉いずれも
両種の中有合物にてよろし。
葱四本刻み 林檎四個皮を剥き去り刻みて
食匙にカリーの粉一杯、シトルトスプウン匙に
小麦の粉一杯、水或いは第三等の白汁いずれにても
其の中へ投下煮る事四時間半。
その後に柚子の露を投混て炊きたる米を皿の四辺に
ぐるりと円く輪になる様もるべし。
基本的な作り方は、時代が移り変わっても
大差ないようですね。
急速に日本に浸透する西洋文化。
カレーも食生活の文明開化に
一役買っていたんですね!